国際会議, 海外出張 2017/11/21 (火) 6:49 PM
11月16日(木)から18日(土)にかけて、日本司法書士会連合会国際交流室室員として、日韓学術交流研究会へ参加してきました。
私にとって、ビジネスとしても出張するのが初めてとなった韓国ですが、今回は大法院(韓国の最高裁判所)及びソウル中央地方法院登記局への見学が加わったこともあり、現地の実務家の方との意見交換会は実に活発に行われました。
特に電子裁判制度については、日本も現在、導入検討段階に入っていますが、韓国の電子裁判制度が模範的になるかと思われます。韓国では、準備書面等をネット上で提出できることはもちろんのこと、電子裁判制度を推進するため、訴訟費用等を電子納付で行うことで軽減措置が設けられており、非常に有益だと感じました。期日連絡もSMSを利用するなどして、いかに効率よく手続きを進めるかを検討されていました。一方で、電子化すべてが国民の利便性にかなっているわけではないという現場の実務家の方の意見も聞け、全面IT化への障害も同時に考えさせられました。
また、法務局においては、局内に無人発給機を使って登記事項証明書を取得できる機械が設置されており、自販機でジュースを買うような手軽さを感じました。また、韓国の登記申請が、書面申請、E-form申請、そして電子申請の3種類が申請形態として行われており、完全電子申請となっていない日本と比較すれば、ここでも韓国のIT化の速さを痛感しました。
それでも、韓国での電子申請は実質、金融機関絡み(担保設定)でしか利用できていないため、申請形態としては存在しているものの、全体の利用申請率としてはE-form申請が多数派のようです。
出国前はハングル語や韓国の食べ物への抵抗が少なからずありましたが、英語が堪能な法務士の方がいらっしゃったおかげで個人的にも情報交換ができ、今回の学術交流会は実り多きものとなりました。
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